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『俺達』
いつもの時間に図書館に向かう。
でも、今日は水曜日じゃないし、勉強しに行く訳でもない。
ゾロん家に行くための待ち合わせで、図書館に向かっている。
昨日の出来事。
ゾロが俺を抱き締めた。
強く、強く。
その腕と、想いが痛かった。
そして、怖かった。
自分の気持ちを認めるのも怖かったし、ゾロの気持ちを確かめるのも怖かった。
何より、この想い自体、あっちゃならねぇことだと思っていた。
ルフィが、俺の背中を押してくれた。
したいように、したらいいと。
俺は…どうしたいのか、未だに決めかねていた。
でも、ゾロに会って、ゾロの顔を見て、決めようと思っていた。
図書館に着くと、ゾロはもう来ていた。
「よう」
「おう」
やっぱり、ちょっと気まずい感じがする。
昨日会ってるのに、もう何日も会ってないような、そんな感じ。
「行くぞ。」
「あ、ああ。」
自転車でゾロん家に向かう。
お互いに何も話さない。
話せない。
空気が重い。
天気がいいのだけがせめてもの救いだった。
ゾロのアパートは、思ったより近くにあった。
中は整理整頓されていて、俺達の部屋とは大違いだった。
「綺麗にしてんだなぁ、一人暮らしとは思えねぇ。」
「そうか?一人だから綺麗なんじゃねぇの?」
やっと交わした会話にホッとしたのか、俺達は顔を見合わせて笑った。
「コーヒーでいいか?」
「ああ、貰おうかな。砂糖とミルクも出来れば。」
「なんだ、お子様だな、ウソップ。」
「ゾロから見たら俺なんかお子様だよ。」
「高三と高一で、二つしか違わねぇぞ?」
「その二つがでかいんだよ。」
そうなのか?という表情でクックとゾロが笑う。
そんな、表情一つ一つにドキドキする。
コーヒーを入れたゾロがソファに座っていた俺の隣に座った。
「ほら、コーヒー。熱いから気をつけろよ。」
「お、おう、サンキュ。」
コーヒーを受け取って一口飲む。
「美味しい。」
「だろ?」
ゾロが嬉しそうにフワッと笑う。
ああ、この顔。
何人も捕えて離さない。
俺はやっぱり、ゾロから離れたくない。
そう思うとなんだか急にゾロを意識してしまう。
そもそも隣に座ったことなんてないよな、いつも向かい合わせだから。
触れる肩と肩に電気が走る。
ドキドキする。
こんな気持ちになるなんて…。
い、言わなきゃ…ちゃんと、俺の気持ち。
「ゾロ、あんな…俺…」
「あ、ああ…」
ゾロが急に緊張した顔になった。
ジッと俺の顔を見る。
顔が赤くなっていくのが分かる。
どうしよう、どうしたらゾロに伝えられるんだろう…言葉が出てこない。
その時、ゾロが目を閉じた。
ゾロの、怖い位の真剣さが伝わってくる。
震える口にキュッと力を入れる。
大きく息を吸って、俺は話出した。
「ゾロに、その…抱き締められた時な、びっくりしたんだ。
スゲェ驚いた。でもな、嫌、じゃなかったんだ。そのことに一番驚いた。
怖いと思った。男相手に、俺何考えてんだよって、あり得ないだろって。
認めるのが怖かったんだ。認めて、引き返せなくなるのが。」
ゾロは動かない。
目を閉じたままだ。
「昔から、俺諦めるのだけは早くてさ。
どうせダメだからとか、俺なんかがとか、そんな感じでな。
で、スゲェ後悔するくせに、その気持ちを誤魔化して、
楽しそうにはしゃいでみたりしてきたんだ。それでいいんだって思ってた。」
話しているうちに、どんどん気持ちが溢れてきて、止まらなくなってきた。
「でも、初めて諦めたくないって思ったんだ。後悔したくないって思ったんだ。
諦めて後悔して終わりにしちまうには…俺の気持ちが大きくなり過ぎてて。
ゾロに出逢えたこと、ゾロへの気持ち、全部なかったことにしてしまうなんて
…そんなの絶対嫌だから。」
深呼吸、した。
「俺は…ゾロが好きだ。」
一瞬、間を置いて、スッとゾロの目が開いた。
「本気で言ってんのか?。」
低くて、甘い声。
その声に、ゾクゾクする。
「冗談で言えねぇよ、こんなこと。」
「そうか…」
ゾロが俺の手にソッと触れた。
その指先が震えていた。
俺の心臓が、壊れそうなほどバクバクと鳴る。
「…やばい、俺、スゲェ嬉しい。」
「ゾロ…」
「先越されちまったけど…ウソップ、俺もお前が好きだ。」
身体が震える。
涙が溢れそうだ。
「自覚したのは昨日だがな。嫌と言うほど、思い知らされた。
俺も認めるのが怖かったんだろう。」
ゾロが俺の目を見る。
その目は、とても柔らかくて、深くて。吸い込まれそうだった。
「…抱き締めても…いいか?」
「え?あ…ああ…」
ゾロがゆっくりと、俺に手を伸ばす。
そして、優しく優しく、俺を抱き締めた。
昨日みたいな強さはないけど、ゾロの想いは伝わってくる。
すげぇ嬉しくて、舞い上がってしまいそうなのに、なんでこんなに切ないんだろう。
胸が痛くて、ギュッと締め付けられるようで。
好きで好きで、好きって言葉じゃ全然足りなくて…なんて言っていいのか分からねぇ。
でも、これがきっと『好き』ってことなんだな。
「怖いか?ウソップ。」
「…ううん、怖くねぇよ。ゾロだから。」
ゾロがゆっくり身体を離して、自分のオデコを俺のオデコにくっつけた。
「俺、もう離してやれねぇけど?」
「うん、俺も離して欲しくねぇよ。」
ゾロが優しく微笑む。
俺も、へへっと照れ笑いする。
それから…
ゾロは俺に、唇が触れるだけの優しいキスをした。
なあ、ゾロ。
俺達男同士だから、いつか一緒にいられなくなっちまうかもしれねぇけど、
こうして同じ想いでいることは奇跡に近いことだから…
だから今はこの幸せを一緒に噛み締めよう。
一緒にいれるこの瞬間を、俺達の胸に刻もう。
引き返せねぇし、引き返したくねぇ。
俺達はもう、何も怖くはねぇよな。
うわーーーーごめんなさい!!
もういっぱいいっぱいです(泣)
でも・・・自分で書いといてなんですが、切なかったですねーーー(は?
腐女子的にBLって普通に存在するけど、実際勇気のいることだと思うんですよ。
だからここまで二人には悩んでもらいました。
最初の一歩が踏み出せない感を味わっていただければ、私の妄想は伝わったかなとw
この後の二人?
当然…なかなか進まないんだろうなぁ(笑)
やっぱ悶々なゾロで、分かってるけどどうもできないウソップって感じかな。
またうまく表現出来るようになったら(いつだろうw)続き書きたいな。
で、H子さん!
お待たせしました!!
番外編書いたんですよ!!
ゾロウソな二人のルフィ視点な話!!!!
チェックしたらアップするからね~~~待っててちょうだいな!!
その上更にルフィの番外編まで用意してくださったなんて!! 大好きだよサマンサさん!!
でもでもでも!!! くぅ~~~!
ウソップからゾロを奪いたーい(鬼畜)!!友情に揺れる切ないゾロルが…書きてえ!!ゲフッ(吐血)!
ルフィ番外編はね~~奪われはしませんが
ルフィがゾロに会うお話ですww
あ、ひかるこさん的にはかなり物足りませんけど(笑)
よかったら書いてやってください。
奪う系ゾロルw
それはそれでおいしそう(おいおい)
うちのゾロウソはそのままで、ひかるこヴァージョン、お願いしますw
連載を最初から最後までドキドキワクワク楽しませていただきましたv
臨場感がスパイスになって、完食ペロり、ゴチソウさまでした!
青春のじれったさ、たくさん味あわせていただきましたよ~。
サマンサさんの名シェフぶりに乾杯v
おかわりもよろしくお願いします~(笑)。
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再びONE PIECEに大ハマリ(泣)
そんなこんなでおお振りにもハマリ・・・(号泣)
ただいまお絵かき猛勉強中。
ゾロスキー、花井スキーであること以外にこだわりはなし。
どんなカップリングでも「このゾロいい!!」
または「この花井いい!!」と思えばOKです。
無節操なことこの上なしw